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G I I レポート
創刊号 2003年8月31日
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【日本のアポトーシス】
[1・アポトーシスとは何か?]
アポトーシスとは細胞の自壊現象の事を言う。DNAとは生殖の時、子孫を再生
する事のみが、その役割ではない。生物を構成する各細胞は、つねに自らを同じ
状態に保つために、その自己再生活動を行っている。この細胞が自己を自己たら
しめ続けるために必要な情報も、やはりDNA内部から発信されているのである。
しかし細胞の自己再生活動が何度も繰り返されているうちに、DNA情報が次第
に劣化して来る。つまり情報量が減少して来るのである。そうすると各細胞は自分
が自分である状態を維持できなくなって行く。これが、ある段階に達すると各細胞
が自分の存在を維持できなくなって、そこで自らを解体してしまうのである。
この様な現象が生物学的にアポトーシスと呼ばれる現象である。
[2・スパイと呼ばれる二人の知人]
私にはスパイと呼ばれる二人の知人がいる。一人は私が長年に亘ってお世話
になって来た保守系の方々から”北朝鮮のスパイ”として蛇蝎の様に嫌われている
某大学教授である。もう一人は防衛庁関連の団体を実質的に取り仕切っている、
まったく逆の頑強な保守系の人物である。某教授は帝大卒の超エリート、それに
対して防衛庁関連の団体を取り仕切る人物は田中角栄的な叩き上げの人物で
ある。
この様に対照的な二人が世間からは同じ様に外国のスパイではないかと一部
で思われている。某教授は北朝鮮への人道的支援に積極的であり、また防衛庁
関連の人物は外国大使館筋との情報交換を積極的に行っている。それが一部の
人々の目からスパイ行為の疑いを持って見られる原因になっている。
私と、この両名とは非常に親しい訳ではなく、そのため責任を持って彼らがスパイ
ではないと断言する事は出来ない。ただ私が知っている一個人としての両名が、
きわめて柔軟な思考の出来る希有な日本人である事だけは保証できる。
彼らは二人とも現在の日本社会が、あまりに硬直化している事を、つねに憂いて
おり、それを打破する為に前述の様な活動を行っている様である。そのために誤解
を招いているのか、それとも本当に外国勢力と密接な関係にあるのかーまえにも
言った様に二人と非常に親しい訳ではない私には、判断する材料がない。
しかし、この二人が持っている日本の社会の現状に対する憂いは、決して間違った
ものではない。今の日本の社会が陥っている硬直化を何とかして打破しなければ、
いずれ日本は行き詰まってしまうだろう。
因みに”北朝鮮のスパイ”氏は、大学教授という地位がありながら、その様な憂い
に基づいて、なにか”帝大出の大学教授”とは別の自分を、この日本社会に認め
させたかった。しかし、それが非常に困難な状況があった。その”別の自分”を日本
の社会に認めさせるために、北朝鮮問題が格好の材料であった。彼が北朝鮮に取り
付かれている第一の理由は、そこら辺にあるのではないかと私は推察している。繰り
返すが彼が本当に北朝鮮のスパイで無いかどうか私は知らない。
[3・もうすぐアポトーシスがやって来る]
さてアポトーシスの問題に話を戻す。前述した二人が外国のスパイであるかどうか
は別として、この二人の憂いは少なくとも間違ってはいない。いまの日本社会は余り
にも硬直化し過ぎている。そのため新しい国際情勢に対応できず、このままでは日本
は自滅する。まさしく日本のアポトーシスである。
これは前にも言った様に社会を再生させる事の出来る新しい情報を受け入れる余地が、
いまの日本の社会に無いという事を意味する。実際”北朝鮮のスパイ”氏と同様に、なん
とか生活できるだけの社会的立場はあっても、”認められたい本当の自分”が、なかなか
日本の社会に認められないーそういう焦燥感を持っている人は少なくないと思う。その様
な人々の”認められたい本当の自分”が認められるようにならない限りーすなわち新しい
情報を受け入れる余地が日本の社会に広がらない限り、このままでは日本の社会は
新しい国際情勢に取り残されて、かならず破滅する。
しかし御安心あれ。近々、日本の社会は必ず、その様な余地を広げるであろう。
なぜかと言うと米国経済を中心とした世界の一体化ーいわゆるグローバリゼーション
が、いままでの日本を含む世界各国の個別の行き方を、もう許さなくなって来ている
からである。
北朝鮮問題も、その一つに過ぎない。あの国の鎖国体制を、グローバリゼーション
が許さなくなって来ており、そのため中国やロシアにまで見放された事が、いまの北
朝鮮問題の根本原因となっている。冷戦時代であれば北朝鮮は中国やロシアから援助
を受けて国を維持し、また拉致問題等を隠し続ける事も出来たのである。それが出来なく
なったから、核武装といった危険な方向に、あの国は走り始めているのである。
しかし北朝鮮以上に危険な国が我が日本である。護送船団方式と呼ばれる一種の
鎖国的体制のために処理できない不良債権問題が原因となって日本経済が破滅すれ
ば、連鎖反応で世界経済が破滅する。日本は、ここで生まれ変わるしか無いのである。
それは繰り返すが新しい情報を受け入れる余地を広げ、社会を再活性化させる事を
意味する。いわばアポトーシスによって一旦は滅びた日本が、よりよい国として新しく
生まれ変わるのである。アポトーシスには、その様なポジティブな意味もあるのである。
日本のアポトーシスは、もうすぐやって来る。この秋から来年の夏にかけて日本の政治
は必ず激震を起こすであろう。その時が”認められない本当の自分”を認めさせる絶好の
チャンスでもあるのである。明治維新の時が、そうであった様に…。
繰り返すが日本のアポトーシスは近い。その時、今まで”認められなかった本当の自分”
を発揮できた人々だけが、日本を再生させる事が出来るのである。日本のアポトーシスが
何時どの様な形でやって来るのか?それに対して各人が如何に対応するべきか?それを
見つめ考え続ける事を、このメール・マガジンの目的としたいと思う。